豊橋のオンボラートが高齢者向けの「嚥下花おはぎ」開発、3月19日までクラファンに挑戦中

2025/03/15 00:00(公開)
中井さん㊧と倉橋さん(いずれも提供)

 大好きなおはぎをもう一度食べさせてあげたい―。豊橋市白河町の和菓子製造販売「オンボラート」は、食べ物をかんだり、のみ込んだりすることが難しくなった高齢者でも簡単に食べられる「嚥下(えんげ)花おはぎ」の販売に必要な資金を集めるクラウドファンディング(CF)に挑戦している。19日まで。

 

 企画したのは、元介護福祉士で代表の中井美津子さん(63)。介護サービス会社を定年退職し、「もっと人の役に立ちたい」と2023年3月に創業、最初に思いついたのがおはぎだった。

 

 きっかけは15年前の出来事。勤務先で80代女性の入居者に出会った。いつも笑顔で世間話をするのが楽しくて仕方がなかった。彼岸の日、彼女が入居者と「おはぎを食べたい」と言っていたのを聞いた。だが、彼女は入れ歯でのどに詰まらせたら一大事だ。願いをかなえたいとご飯を柔らかくするなどして作ったが、安全性の問題で提供できず、数年後に亡くなった。「ずっと胸に引っかかっていた」と振り返る。 

 

 創業してすぐ、おはぎを作りにかかったが、壁にぶつかった。柔らかい米をどう固めるか。試行を重ね、餅米ではなく、のどに詰まらせないよう粘り気が少ないうるち米を使用したほか、米に含まれる水分を凝固剤で固めた。23年11月に第1弾を販売し「食べやすい」と好評を得た。

 

 第2弾は「全国に広めたい」とCFを開始。新しく言語聴覚士の倉橋有里さんと一緒に、より重度の障がいを持つ人でも食べられるようにした。中井さんは「バラの花びらをイメージしたあんを載せ、目でも楽しめる。ぜひ手に取ってほしい」と支援を呼び掛ける。目標金額は100万円で14日現在あと40万円。詳しくはサイトで。

 

嚥下花おはぎ
続きを読む

購読残数: / 本

この記事は登録会員限定です
この記事は有料購読者限定記事です。
別途お申し込みをお勧めします。

北川壱暉

 1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。

最新記事

日付で探す

<前次>
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
虹の森 住まいLOVE不動産 蒲郡信用金庫 さわらび会 光生会 藤城建設
158商品のおすすめドッグフードを比較 hadato 肌を知る。キレイが分かる。 全国郷土紙連合 穂の国