豊橋市を舞台に映画作りに取り組むプロデューサー兼俳優の谷口由里子さんは13日、市内の学生らと立ち上げた若者参加型映像制作プロジェクトを始動させた。一線で活躍する監督や演出家らを迎え、谷口さん主演の短編映画を制作する。学生らは制作助手としてプロの仕事を間近で見られる。ロケ本番前のこの日、豊橋市広小路1の店舗跡でリハーサルがあった。28日に上映会を開く。
谷口さんは3年前に市内へ移住し、豊橋を舞台にした3作品に続く集大成としてプロジェクトを企画。市内在住や在学の若者で映画作りや地域おこし、文化芸術振興に関心を持つ9人が参加した。明かされているのは作品名「闇と光(課題)」のみで、あらすじは上映まで非公表だ。
監督には山岸謙太郎さんを迎えた。短編「東京無国籍少女」(2012年)は、のちに押井守監督が劇場長編化して話題になった。現在は横浜市内で自主制作映画チームを率いる。
銃器を使うシーンでは特殊効果「ガンエフェクト」第一人者の納富貴久男さんが演出を担当。発砲時の発火や硝煙、弾着時の動きなどをリアルに再現する。北野武監督映画や「あぶない刑事」「VIVANT(ヴィヴァン)」などのテレビドラマで特殊効果や監修を手がけている。
この日のリハーサルには学生6人が参加。シナリオに沿って絵コンテを作り、カメラや照明を補助した。14日も同じ場所で撮影ロケの本番がある。
豊橋技術科学大学の丸田佳奈さん(21)は「北野映画が好きで、納富さんの演出と知って応募した。制作現場を体感して映画の楽しみも広がりそう」と語った。
納富さんは「映画を専門的に学んでいない学生ばかりなので、制作の内側を知るいい機会。映画の楽しみ方を広げてほしい」と期待した。
谷口さんは「納富さんとは映画コンペで縁ができた。また一緒に仕事したかった人たちと豊橋で再開できてうれしい」と語った。プロジェクトの上映作品について「豊橋で作った映画3作品に続く集大成となる。この3年間の感謝の思いを込めて取り組んでいる。学生とプロに地域が一体となって紡いだ物語にしたい」と意気込んだ。
上映会は28日午後2時から「ユナイテッド・シネマ豊橋18」で。豊橋ロケの過去3作品「ひと駅、歩く」「あの灯に帰ろう」「竹とタケノコ」も上映する。先着149人で2000円。チケットは予約専用フォームへ。
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愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。
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