文部科学省の「スーパーサイエンスハイスクール」(SSH)に指定されている県立時習館高校の呼び掛けにより東三河の高校生が地域課題を学ぶ「ほの国探究サミット」が25日、田原市の福江高校であった。生徒らは市内の観光施設を視察し、感じた課題をグループでまとめた。各校へ持ち帰って探究を深めるという。
時習館は今年度からSSHの第4期目5カ年を始動させた。今期は文理融合基礎枠での指定を受けた。異なる分野や年齢、文化の総合知を得て革新的な取り組みができる人材育成を研究目標に掲げた。
初の試みとなる「サミット」では、目標の柱の一つ「異分野」との交流で地域課題と向き合うことが目標。ほか、地元小中学校との「異年齢」との研究交流、海外との異文化をテーマにした取り組みもある。
異分野との交流は時習館と福江のほか、豊橋工科、豊橋西、国府、蒲郡、三谷水産、新城有教館と同作手校舎の東三河8校1校舎から1年生29人が参加した。
初年度は「観光ビジネスコース」がある福江高校で、観光やビジネスのほか環境問題をテーマに探究のきっかけとなる課題を探した。この日は異なる学校の3~4人でグループを組み、座学や視察、探究課題をまとめるプレゼンテーション資料の作成に取り組んだ。
フィールドワークでは渥美半島観光ビューロー職員の案内で、今夏に1万人を集客した「伊良湖菜の花ガーデン」のヒマワリ畑を視察した。春恒例「渥美半島菜の花まつり」は、地元では欠かせない観光資源だと紹介した。一方で「ココナッツビーチ伊良湖」は近年、海上アトラクションを導入して集客力向上に努めている実情も学んだ。
時習館の鈴木乙女さんは「住んでいる豊橋特産の次郎柿を使ってまちおこしを考えた。得意科目の生物からアプローチを考えている。他校と交流して新たな気付きや学びがあり、学校の探究科目に生かしたい」と意気込んだ。
時習館によると異分野交流は来年度以降も続ける。今後は夏のサミットに続き、冬の成果報告会もしたいという。
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愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。
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