蒲郡市民病院は、ロボティックアームを用いた人工股関節、膝関節の手術支援システム「Mako(メイコー)」を東三河地域で初めて導入した。患者の痛み軽減や合併症のリスク軽減、早期回復が期待されている。
股関節や膝は軟骨がすり減り、骨同士がぶつかり合って痛みや炎症を引き起こす病気「変形性関節症」がある。痛みを減らすため、手術で損傷した股関節や膝を人工関節に置き換える。
市民病院は今年4月に整形外科に医師が1人増え、5人体制で置換術に取り組んでおり、すでに昨年に対応した件数を超えている。メイコー導入で次世代の医療人材を確保し、東三河全体に医療者が安定的に入ってきてもらうようにし、持続的な医療基盤の確約につなげる。
メイコーは米国の医療機器製造「ストライカー」が2006年に開発した。CT画像を用いた3次元術前計画に基づき、CT画像と実際の骨を一致させながら、骨を切る。手術計画どおりに人工関節を設置できる。変性した骨を切除する角度や深さも0・1~0・5㍉単位で調整できる。
また、優れたナビゲーション機能と動きの制御機能によって、より安全で正確な手術ができるよう医師を支援する。県内ではほかに名古屋市や長久手市、江南市、豊田市、岡崎市などの病院が導入している。
市民病院院長補佐兼整形外科の裵漢成部長は「手術は医師の技能と経験によるところが多い。メイコーはミリ単位の数字が見えることで再現性と精緻性が高まり、毎回、患者さんに安定した成績と安全性が担保できる」と話した。
保険の適用ができる。19日にメイコーによる人工股関節全置換術の初症例に取り組むほか、今月下旬に2例目を予定している。初症例は訓練を受けた磯部雄貴医師が担当する。「都市部と同じ水準の医療が提供できるようになりました」と述べた。
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愛知県蒲郡市生まれ。2020年、地元蒲郡が好きで東愛知新聞社に入社。同年から蒲郡担当、市政や地域行事、文化など全般を取材。ドローンを使って東三河の名所を空撮したルポ「大二朗記者の空からの訪問」を不定期連載。これまで、三河大島や三河国分尼寺跡、日出の石門などを空撮してきた。ドローン技術向上のため、国家資格「一等無人航空機操縦士」を24年に取得。読者の皆さんが楽しんでもらえる記事と記憶に残る写真を掲載できるよう、日々、頑張っていきます。
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