蒲郡市庁舎新館が建築基準法の「日影規制」違反|建物の一部撤去へ

2025/08/30 00:00(公開)
建築基準法に違反していたことが分かった蒲郡市役所新館

 蒲郡市は29日、1980年に建設された庁舎新館が45年にわたり建築基準法の「日影規制」に違反していたと発表した。関係する市民に事情を説明するとともに、新館の構造の一部を撤去し、法に適合させる。

 

 規制は、建築によって周辺地域に日影が生じ、十分な日照の確保ができなくなることを防ぐため、建築物が周囲に落とす日影の時間に制限を設けている。高さ10㍍超の建物は、太陽の影が一番長くなる12月の冬至の日の午前8時~午後4時、敷地境界線か道路中心線から高さ10㍍の範囲で、地上4㍍の高さで3時間の影を作らないように建築しなければならない。

 

西に3・8㍍ずれ

 

 しかし新館は、西に3・8㍍ずれて建てられたことで範囲を超えてしまっていた。市によると、61年に完成した本館が配置図面からずれて建てられたこと、当時の市が設計者に配置図面を提供しそのまま新館工事が進められたこと、新たな測量をしていなかったことが理由としている。

 

 発覚は2023年9月、本館東側駐車場に身障者用駐車場を整備する設計をしていた際、配置図面と建物がずれていることが分かり、24年6月に専門事業者が測量して判明。今年4月、県建築指導課に説明し、今月25日付で県から措置を求める通知が出た。

 

 市は12月議会に設計費用の予算を計上、来年1月から設計に着手する。27年に工事を始め、28年の完了を目指す。

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林大二朗

 愛知県蒲郡市生まれ。2020年、地元蒲郡が好きで東愛知新聞社に入社。同年から蒲郡担当、市政や地域行事、文化など全般を取材。ドローンを使って東三河の名所を空撮したルポ「大二朗記者の空からの訪問」を不定期連載。これまで、三河大島や三河国分尼寺跡、日出の石門などを空撮してきた。ドローン技術向上のため、国家資格「一等無人航空機操縦士」を24年に取得。読者の皆さんが楽しんでもらえる記事と記憶に残る写真を掲載できるよう、日々、頑張っていきます。

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