気象庁は1日、今夏の平均気温は、統計を始めた1898年以降で最も高い記録を更新したと発表した。平均気温は平年比で2・36度高かった。2023年と24年が同1・76度高かったことを大幅に上回った。
今夏は季節の進行が異例に早かった。東北地方を除き、ほとんどの地域で梅雨入りが5月、梅雨明けが6月となり、1951年の統計開始以来最も早い記録となった地域も出た。この早い季節の進行が、記録的な猛暑の一因とみられる。
6月以降、本州付近に張り出した太平洋高気圧の影響が強く、晴れて気温が高い日が続いたことが、この記録的な暑さの主な要因とされている。夏の始まりから終わりまで、異例の高温が日本列島を覆った。
気象庁によると、向こう2週間程度は東日本や西日本を中心に猛暑日となるところがあるなど厳しい暑さになる見込み。その後10月にかけても全国的に平年より気温が高くなる見込み。熱中症の危険性が高い状態が続くので、気温予報や熱中症警戒アラートなどに注意して、適切な予防行動を取るよう呼び掛けている。
一方で1977年から今年までの豊橋市の8月の気温データを分析した結果、7月と同様にこの地域の夏が長期的な温暖化傾向にあることが判明した。
8月の月間平均気温は、この約50年間で着実に上昇を続けている。全期間の平均は27・16度だが、近年はこれを超える年が多い。
夜間の最低気温が25度を下回らない熱帯夜の発生頻度は、特に近年の増加が著しい。今年は過去最多だった24年に並ぶ22日となった。最高気温が35度を超える猛暑日も増加傾向にある。最多を記録したのは1995年の9日で今年は6日だった。名古屋市の今年8月の猛暑日は23日。31日には最高気温が40・0度を観測した。
豊橋市の今年8月の平均気温は28・97度。30年平均が27・30度で、大きく上回った。
豊橋市でも極端な暑さが頻繁に発生している。この傾向は今後も続く可能性が高いとみられる。
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1967年三重県生まれ。名古屋大学卒業後、毎日新聞社入社。編集デスク、学生新聞編集長を経て2020年退社。同年東愛知新聞入社、こよなく猫を愛し、地域猫活動の普及のための記事を数多く手掛ける。他に先の大戦に詳しい。遠距離通勤中。
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