各業界が人手不足で苦しむ中、農業も厳しい状況だ。設備投資やAIを活用し、打開を目指すケースが増えている。
JAひまわりによると、水稲農家でつくる「水田農業経営者部会」は水稲栽培の省力化と安定生産を目指し、乾田直播(ちょくは)栽培に取り組んでいる。今年からは衛星画像の活用を始めた。画像をAIが分析し、肥料をまく、病害虫対策をするなどのアドバイスを受けられる。
大規模農家になるほど田んぼが各地に点在するケースが多い。毎日のように見回りに行くだけでも負担になる。衛星画像を使うことでそれがなくなり、他の作業に取り組めるようになった。
設備投資に力を入れる畜産農家も。豊川市の「福井牧場」は、餌やりの省力化に取り組んだ。自動給餌システムが自動で餌を混合し、牛に与える。
さらに餌寄せと呼ばれる作業も機械がする。餌を食べた後に、少し離れた場所に移動してしまった餌を牛の近くに戻す。従来はこれを人がやっていたが、機械が代替する。JAの担当者は「牛は人に接するとストレスになる。省人化と同時に牛のストレスを軽減でき、乳量が約1割増えたと聞きました」と話す。
またJA豊橋では、防除DXアプリを活用し、AI予測による害虫調査をしている。データと気象状況を分析して病害虫の発生を予測、適切なタイミングで対応できるようにする。現在はキャベツやブロッコリーなど9種の作物に対応しているという。今後、追加していく。
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1973年生まれ、豊川市出身。建設業界に勤務後、96年に入社。2022年から豊川市を担当している。趣味は美術館巡り。ポッドキャストでラジオを聞くのも好きで、さまざまな番組を楽しんでいる。
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