「手話に関する施策の推進に関する法律(手話施策推進法)」が今年6月18日に成立し、同25日に施行された。この法律の中で9月23日が「手話の日」と制定された。豊橋市聴覚障害者協会や豊橋手話通訳学習者の会などで作る「豊橋手話ネットワーク」は、法律の成立を喜ぶとともに「手話の日」の周知を図るため、23日に市内2カ所で「手話カフェ」を開く。
手話施策推進法は、手話が聴覚に障害のある人たちにとって日常生活や社会生活を営むために欠かせない重要な手段であることが位置付けられている。「手話を必要とするこどもの手話の習得の支援」「学校における手話による教育等」「地域における生活環境の整備等」「手話文化の保存・継承・発展」「国民の理解と関心の推進」などの施策を総合的に推進するとしている。
「豊橋では『豊橋市障害者のコミュニケーション手段の利用促進に関する条例』が施行され、自分たちもいろいろな活動をしてきた。今後は全国的に施策が広まり、来年度にはもっと多くの地域で手話講座など多くの取り組みが増えるのでは」と市聴覚障害者協会の福山平子さんは期待する。
「手話の日」の9月23日は、国連が定めた「手話言語の国際デー」でもあり、各地で記念イベントが予定されている。「豊橋手話ネットワーク」では気軽に手話でおしゃべりを楽しんでもらおうと「手話カフェ」の開催を企画した。
豊橋市野依町の「イオン豊橋南店」と、豊橋総合動植物公園の2カ所。イオン豊橋南店では午前10時から午後3時まで、2階フードコートの一角で開催する。動植物公園では午前9時から午後1時まで、東門近くの芝生広場にコーナーを設ける予定だ。担当のろう者や手話通訳士らと手話で話すほか、ネットワークが以前つくった動物を表す手話を絵付きで紹介する折本を「手話の日」仕様にしたものを配る予定。いずれも申し込み不要で、時間内に自由に出入りできる。
「興味を持ってもらえるよう、少しでも手話でやりとりできるようおしゃべりしたい。あいさつや簡単な単語だけでもいい。コミュニケーションがとれるようになればうれしい」と関係者らは来場を呼び掛ける。手話カフェを皮切りに、今後もいろいろなPR活動を展開したいとしている。
これに合わせ、ネットワークは19日から豊橋市役所1階市民ギャラリーで啓発展示を始めた。手話施策推進法についてや動物手話、11月15日から26日まで開かれる「東京2025デフリンピック」などを紹介するという。10月3日まで。
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愛知県豊橋市生まれ。大学卒業後、校閲記者として入社。1年後に報道記者に転身した。2020年から報道部長。芸術、福祉、経済・奉仕団体などを担当する。趣味は、かなりジャンルに偏りのある読書と音楽鑑賞。思考のそっくりな一人娘と趣味を共有している。
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