豊橋技術科学大学建築・都市システム学系の藤田大輔教授ゼミの学生らが、蒲郡市と連携し、三河繊維の端材をアップサイクル(創造的再利用)したベンチ兼フォトスポット「KAWAII細胞」を制作した。1日、竹島園地で開催されたファッションイベント「ガマラブフェス」会場に設置した。
ベンチは、市が地場産業の魅力発信とアップサイクルによる蒲郡の循環経済の取り組みへの関心を深めてもらうことを目的に、柔軟な発想やアイデアを持つ学生に制作を依頼した。
制作過程として、学生は8月に竹島園地や各繊維工場で現地調査した。工場見学などを通して感じたことを基に、9月にデザインとコンセプトを決定し、10月から校内でベンチ制作に取り組んできた。
「KAWAII細胞」は、蒲郡の循環経済の取り組みや繊維ロープ産業の発信につながるよう、色鮮やかなロープやカーテン、ガーゼの端材をパイプ状の骨組みに渡して作られた。それぞれが持つ「素材感」や「繊細さ」が体感できる構造だ。
この日、イベントに足を運んだ大勢の若者や親子が、ベンチに腰掛けたり、記念撮影したりして蒲郡の繊維の魅力に触れた。友人と来た市内の中学生は「すごいかわいい」と好評だった。
ゼミ生で修士2年の籾山遥希さんは「イベントの風景に合うよう、いい感じに作れて良かった」と話した。市内の繊維事業者として制作に携わった間瀬有実子さんは「新しい試みを一緒に作り上げたことにうれしく思います」と述べた。
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愛知県蒲郡市生まれ。2020年、地元蒲郡が好きで東愛知新聞社に入社。同年から蒲郡担当、市政や地域行事、文化など全般を取材。ドローンを使って東三河の名所を空撮したルポ「大二朗記者の空からの訪問」を不定期連載。これまで、三河大島や三河国分尼寺跡、日出の石門などを空撮してきた。ドローン技術向上のため、国家資格「一等無人航空機操縦士」を24年に取得。読者の皆さんが楽しんでもらえる記事と記憶に残る写真を掲載できるよう、日々、頑張っていきます。
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