蒲郡市の「蒲郡ベンチアートプロジェクト委員会」などは1日、竹島園地のベンチアート「たゆたう日陰」の天幕が誤った利用法などで破損していることを受け、現状を伝えながら修繕するワークショップを園内で開いた。
「たゆたう日陰」は、昨年開催した「学生チャレンジコンペ」の最優秀賞に選ばれた工学院大学大学院の学生2人のデザインを採用して作られた。地場産業である三河繊維を用いた天幕の下で、くつろぎながら蒲郡の自然を全身で感じられるように設計されている。今年4月、園地を管理する市に寄贈する形で設置した。
ところが、天幕をハンモックだと誤解して乗る人や、たばこを押し当てて破損する人がおり、市が補修を重ねてきた。市は移動式監視カメラを設置するなど、対策を講じた。
委員会は、ベンチの認知度や正しい使い方の理解が不足していることも破損の要因の一つと考え、ベンチを守り続ける目的でワークショップを企画した。
この日は、デザインを考えた川口弘誠さんと大谷和之さん、ベンチ制作に携わった市内の大角真子さんらが、園内で開催されていたファッションイベント「ガマラブフェス」に訪れた人と一緒に、漁網の端材を使って天幕の破れた部分などに装飾を施して修繕した。
ワークショップに参加した同市竹谷町の伊藤祐佳子さんは「破れても捨てずに、天幕を新たな形に生まれ変わらせる取り組みは良かった」と話した。
川口さんと大谷さんは「大人から子どもまでが、『たゆたう日陰』について理解を深めてもらえてうれしかった」と話した。今後についても「ずっと関わっていきたい」と述べた。
8日も同様のワークショップを開く。
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愛知県蒲郡市生まれ。2020年、地元蒲郡が好きで東愛知新聞社に入社。同年から蒲郡担当、市政や地域行事、文化など全般を取材。ドローンを使って東三河の名所を空撮したルポ「大二朗記者の空からの訪問」を不定期連載。これまで、三河大島や三河国分尼寺跡、日出の石門などを空撮してきた。ドローン技術向上のため、国家資格「一等無人航空機操縦士」を24年に取得。読者の皆さんが楽しんでもらえる記事と記憶に残る写真を掲載できるよう、日々、頑張っていきます。
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