山間部の住民にドローンで物資を運搬する県の実証実験が、新城市で進められている。業務委託された「ネクストデリバリー」(山梨県小菅村)が、12月19日まで作手地区で飛行させる。
複数の発注者からの荷物を集約してトラックやドローンのいずれかで配送する「新スマート物流」の可能性を調べる。ネクストデリバリーは小菅村から遠隔で飛行管理を担う。他に中北薬品の系列会社「グリーンサービス」が現地対応を、名古屋市の「プロドローン」社が機体を提供した。セイノーホールディングスが物流集約を調整する。JA愛知東は物資の小売を担当している。
作手高里のAコープ作手店に一時集荷所を設けてトラックの出発とドローンの離陸場所とした。着陸地点は作手田代の「田代老人憩の家」や塩瀬地区の広場などAコープから6㌔圏内となる6カ所に設けた。
28日には報道陣向けに実験を公開した。大村秀章知事と下江洋行市長、大嶽理恵衆院議員らも見学した。収容する箱に菓子などを積み、ドローンがデモ飛行した。大村知事は「実証実験は技術と運用コストを探る目的がある。災害時にも有効活用できそうだ」と述べた。
また「田代憩の家」ではドローンで運ばれた物資の受け取りも公開された。近くに住む竹下勝之さん(66)は広場で箱を受け取り、購入した菓子が入っているのを確認した。「高齢者も多く住んでいる。土砂災害があれば集落が孤立する恐れもあるのでドローンでの運搬が可能となれば心強いと思う」と話した。
県では2026年度中の実用化を目指している。
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浜松市出身。大学卒業後、母親の実家があった豊橋市に住む。スポーツを皮切りに、蒲郡市政担当15年を経て現在新城市と北設楽郡を担当する。映画ロケの炊き出しからご当地グルメとなった「ガマゴリうどん」など、まちぐるみで取り組む姿を取材するのが好き。
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