アルゼンチンで書の魅力PR

2025/12/27 00:00(公開)
浜野さんと展示された作品=アルゼンチン国立国会図書館で(提供)
浜野さんと展示された作品=アルゼンチン国立国会図書館で(提供)

「文字が凶器」の現代に一石

 南米への訪問を続けている豊橋市北山町の書道家浜野龍峰さん(65)が今月3~18日の日程でアルゼンチンを訪問した。12日までアルゼンチン国立国会図書館で開かれた個展の会場を訪れたほか、ワークショップやデモンストレーションを行った。

 展示のテーマは「日本を書く」で、万葉集、方丈記、徒然草などを引用した作品を中心に25点を並べた。「魂」「生死」など戦後80年を意識したものや、「宝」など子どもたちの大切さを伝えるものなども展示した。

 10年以上、南米を訪れ書の普及に力を入れている。その理由の一つが今、文字が凶器になっていることだ。世界各国のSNSでは誰かを中傷する言葉があふれ、自死に追い込まれる人もいる。丁寧に文字を書くことを伝えることが、解決への一歩だと考える。

 浜野さんは「『文字を書く』から『タップする』に変わり、簡単に中傷できる社会になってしまった。多くの人に心を込めて文字を書くことの大切さを、これからも伝えていきたい。それが互いの文化を尊重する社会づくりにもつながると思っている」と話す。

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竹下貴信

1973年生まれ、豊川市出身。建設業界に勤務後、96年に入社。2022年から豊川市を担当している。趣味は美術館巡り。ポッドキャストでラジオを聞くのも好きで、さまざまな番組を楽しんでいる。

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