県農業総合試験場(長久手市)と、名古屋市のスタートアップ「ミライ菜園」は、スマートフォンで撮影した画像とAIによる「問診」を組み合わせ、県特産の大葉(シソ)の病害虫を高精度に診断する新技術を開発したと発表した。豊橋市は全国最大の産地だ。経験の浅い生産者でも専門家並みの診断が可能になることが期待される。
大葉は全国的にはマイナー作物に分類される側面があり、トマトやイチゴといった主要作物に比べAI診断技術の活用が遅れていた。農業現場での病害虫の正確な診断には長年の知識と経験が不可欠で、誤った診断によって、不適切な農薬散布や被害の拡大を招くことが課題となっていた。
今回開発された技術の最大の特徴は、複数の画像を読み込ませるだけでなく、畑での発生状況などをAIが聞き取る「問診」機能を導入したことにある。専門家のプロセスを再現したもので、診断精度は従来の78%から平均94%へと大幅に向上した。肉眼では判別が極めて困難なアザミウマ類やハダニといった微小害虫による食害痕も、高い精度で見分けることが可能になった。
県がスタートアップ企業と連携して新たな農業イノベーションの創出を目指す「あいち農業イノベーションプロジェクト」の成果で、新年度に社会実装される予定となっている。
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1967年三重県生まれ。名古屋大学卒業後、毎日新聞社入社。編集デスク、学生新聞編集長を経て2020年退社。同年東愛知新聞入社、こよなく猫を愛し、地域猫活動の普及のための記事を数多く手掛ける。他に先の大戦に詳しい。遠距離通勤中。
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