損害保険ジャパン愛知東支店長インタビュー㊦ 攻めのリスク管理 で未然防止  

2026/08/20 00:02(公開)
サンクスフェスで子どもたちと名刺を交換する谷支店長=損害保険ジャパン愛知東支店で
サンクスフェスで子どもたちと名刺を交換する谷支店長=損害保険ジャパン愛知東支店で

 SOMPOグループが目指す姿について、引き続き損害保険ジャパン愛知東支店の谷俊策支店長に聞いた。

 

 ―中小企業に対する「攻めのリスクマネジメント」として、どのような商品や情報提供を行っていますか。

 ◆近年増加しているのがサイバーリスクですが、加入率はまだ十分ではありません。その必要性を啓発するとともに、事故を未然に防ぐ「攻めのリスクマネジメント」や各種訓練サービスを提供しています。例えば、標的型攻撃メール訓練や、サイバー攻撃の検知、PCのセキュリティー監視・ログ自動分析システムなど、事故を未然に防ぐネットワーク関連のサービスをグループ会社を通じて提供しています。しかし、未然防止への投資を行う企業はまだ少なく、この重要性を伝えることが大切です。また、最近では「ジギョケイ」と略称が使われますが、従来の事業継続力強化計画(BCP)の策定支援も行っており、代理店の皆さまを通じてサポートする仕組みを構築しています。

 

 リスクマネジメントとしては、人的資本に関わる「介護離職」が大きな経営課題となっています。当社のグループには介護施設を運営する「SOMPOケア」があり、また生命保険の「SOMPOひまわり生命」とも連携し、ウェルビーイング事業に注力しています。昨年設立した「SOMPOウェルビーイング株式会社」では、対面やウェブで介護の無料相談ができるサービス「ウェルビオ」を開始しました。介護の悩みは、施設、治療、食事、相続準備など多岐にわたりますが、一気通貫で相談に乗れる窓口は少ないです。当グループの介護運営ノウハウを持つ専門スタッフが相談に応じる仕組みを作りました。名古屋にも実店舗を開設しています。介護問題は個人の体験として一人で抱え込みがちですが、企業が福利厚生として導入することで、従業員を支えることができます。

 

 ―環境保全の観点では、自然環境保護やNPOや住民との協働について何か取り組みはありますか。

 ◆会社全体としては「SAVE JAPAN プロジェクト」を展開しており、WEB約款の選択による証券不発行などを通じて、削減されたコストを寄付し、NPOと連携して環境保全活動に参画しています。東三河での具体的な取り組みはこれからですが、この地域は山、川、里山、湿原、海がそろった大変美しい場所です。先日、25年ぶりに妻と伊良湖岬に行きましたが、素晴らしい自然が残っていると実感しました。

 

 ―多文化共生や高齢化への対応について教えてください。

 ◆当支店でも外国籍の方の自動車保険引き受け等を行っていますが、単なる保険引き受けにとどまらず、有事の際に「標識が読めない」「避難場所が分からない」という不安を解消するための「つながる防災」に取り組みたいと考えています。具体的には、外国人の方々と一緒に街を歩いて危険箇所を確認する「防災の可視化」やピクトグラムの活用などを、自治体や支援団体と連携して進めていけたらと考えています。「防災ジャパンダプロジェクト」の枠組みを使い、高齢者、外国人、子どもたちなど、地域全体を巻き込んだ防災活動を模索していきたいです。

 

 ―社員のお子さんを招いた交流イベントについて教えてください。損害保険ジャパンとしてずっとやっていることなのですか。

 ◆損害保険ジャパン全体で「サンクスフェス」という家族向けイベントを推奨しており、各現場が独自のコンテンツを企画・実施しています。お互いの家庭環境への理解を深め、子どもたちに親の働く姿を見せることで、感謝の輪を広げることを目的としています。子どもたちが防災や健康といった「安心・安全」に関わる体験を通じてリテラシーを高め、将来的に地域の安全を担う存在になってくれればと願っています。

 

 ―11月に防災庁が設置されるなど国の動きもありますが、愛知東支店が東三河の社会的インフラとして、今後どのように地域に貢献していくか、メッセージをお願いします。

 ◆保険会社の使命は、有事の際に経済的損失をカバーすることですが、それだけにとどまらず、一歩踏み込んで潜在的なリスクを洗い出し、事前の防災・減災に向けた「つながる防災ネットワーク」を広げていくことです。それによって、保険が水道や電気と同じように不可欠な「社会的インフラ」となることを目指しています。これを地域の代理店の皆さまや企業さまと共に広めていきたいです。これが、SOMPOグループのパーパスである「安心・安全・健康であふれる未来へ」の実現につながると考えています。

 

 ―ありがとうございました。

 

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山田一晶

1967年三重県生まれ。名古屋大学卒業後、毎日新聞社入社。編集デスク、学生新聞編集長を経て2020年退社。同年東愛知新聞入社、こよなく猫を愛し、地域猫活動の普及のための記事を数多く手掛ける。他に先の大戦に詳しい。遠距離通勤中。

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