桜丘卒業式 気仙沼出身の村上さんも卒業

2017/02/18 00:00(公開)
担任教諭から卒業証書を受け取る村上さん=桜丘高校で
 豊橋市の私立桜丘高校(渡邉学校長)で17日、卒業式が開かれ、普通科、英数科などの496人が巣立った。同校生徒の被災地交流をきっかけに入学した宮城県気仙沼市出身の村上裕次郎さん(18)も、3年間の思い出を胸に学びやを後にした。
 渡邉校長は「感謝の気持ちを忘れず、日常を成長の場とし、永遠に成長し続ける成長者であってほしい」とはなむけの言葉を送った。
 東日本大震災後、同校生徒は被災地を訪れ、住民と交流。そのふれ合いを通じ、村上さんの姉(大学生)が桜丘に入学した。「すごく楽しい」という姉の高校生活の様子を母親から聞いていた村上さんも、普通科に入った。
 和太鼓部に所属し、昨年は両親が営む旅館がある気仙沼・大島で演奏ができた村上さん。「たくさんの人に支えられた3年間。感謝したい。豊橋へ来て視野を広げられ、成長できたと思う」と振り返った。
 卒業後は料理人を目指し、大阪で日本料理を学ぶ。「両親の旅館できれいな舟盛りなどが出されていて、自分で作ってみたいと思った」と進路の理由を話す。
 「自由な校風に引かれて」と入学した桜丘。村上さんは「先生も、みんなも家族みたいに温かくしてくれた。何か迷った時にはここへ来ようと思う」。
(中村晋也)
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