豊川市の萩小学校（今泉一義校長）で校舎の耐震補強工事が完了し、市内の小中学校では初めて普通教室にエアコンが設置された。山脇実市長が掲げる子育てに強いまちづくりの目玉施策で、２０１７年度は中学校を中心に整備を進める。
　老朽化が進んだ萩小の２階建て校舎の改修工事が10日に終了。これに合わせ、児童らが学級ごとに授業を受ける普通教室の全６室にエアコンが配備された。同小は全学年が１学級ずつで、全校児童が快適な環境で過ごせるようになった。
　これまでは夏季に扇風機４台、冬季にストーブ１台が各教室に配備されていたが、気温が上がる夏は窓側など一部の席の児童に風が届かなかった。高木夢生（ゆう）さん（９）は「夏は暑くて勉強に集中できなかったので、うれしい。新学期からはテストの点数も上がると思う」と目を輝かせた。
　全室のエアコンは職員室で集中管理し、教員の判断で作動させる。冷房は７月と９月の稼働が見込まれ、今泉校長も「（９月の）運動会の練習終わりに体のクールダウンにも最適」と歓迎。児童クラブ室として併設される多目的室にも２台が設置された。
　エアコン整備は、山脇市長が３期目に向けて掲げた重要施策の一つ。４月からの新年度では、高校受験を控えた生徒向けに市内の全中学校10校と、改修工事が行われる一宮東部小でも配備される。
（由本裕貴）