資料集「鳳来寺の今昔」できる

2017/04/15 00:00(公開)
出版した「鳳来寺の今昔」を手にする鈴木さん=新城市役所鳳来総合支所で
 新城市教育委員会は鳳来寺山一帯の名所を紹介する資料集「鳳来寺の今昔」を出版した。A4判88㌻。麓の表参道から中腹、山頂の境内までは50年ほど前の地図、傍らには沿道で見られる植物や石碑などを掲載している。計300部作った。
 鳳来寺山は1931(昭和6)年に名勝天然記念物、53年には鳳来寺山門と東照宮が国の重要文化財に指定された。69年には山一帯が天竜奥三河国定公園に編入され、観光や歴史、健康増進のために登山する人が増えてきた背景から作成した。
 資料集は見開きページの左側には参道や歩道の地図と建物配置図、右側にはその場所で見られる植物や風景、建立された石碑を紹介。地図は旧鳳来町時代の60年頃に発刊された「三州鳳来寺山文献集成」の資料を参考にしており、当時と今の変遷を知ることができる。
 また麓にあった豊橋鉄道田口線の鳳来寺駅の写真、現在の地で建設中の鳳来寺山自然科学博物館など当時の写真も掲載している。
 元小学校長で同市資料調査室に勤務する鈴木孝行さん(77)=長篠=が、現地を訪れるなどして1年以上かけて撮影し、執筆と編集を手がけた。「この本を持って何度も訪れてもらえば」と話している。
 1冊1800円。同市設楽原歴史資料館、鳳来寺山自然科学博物館、長篠城址史跡保存館で販売している。(安藤聡)
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