蒲郡信用金庫の蒲郡市内店主催による経済講演会が13日、同市神明町の本店コミュニティホールで開かれた。信金中央金庫地域・中小企業研究所上席研究員の角田匠氏が講演し、「トランプ政権の最大の狙いは対中国貿易にある。しかし日本にも間接的に影響があるため注視しなければならない」と話した。
　角田氏は「トランプ大統領の政策運営と国内外の経済展望」を演題に講演。トランプ政権は大統領選挙の公約実現を目指していることを挙げ、「アメリカの巨額な貿易赤字を解消しようとしている。赤字額の約半分は対中国となっている」と解説した。
　日本の動向においては「アジア向けに輸出しているものの、アジアからアメリカへ輸出している部分もあり、間接的に関わっている。このため米中での貿易摩擦の激化は日本にも影響してくる」と説明した。
　国内の景況では輸出をけん引役として今年度は堅調と予測されるものの、「家計や中小企業への波及にはなお時間がかかる。企業から家計への回復が波及するのかが今後の焦点だ」と語った。
（安藤聡）