新城の千郷中 「NIE」の取り組み㊦

2017/08/03 00:00(公開)
日本新聞協会が発行するNIEを紹介するリーフレット「新しい学びは新聞とともに」
校内の至るところに切り抜き

 廊下に置かれた長机。その日の新聞各紙が置かれ、その横には新聞のスクラップ・ブックがうず高く積み上げられている―。
 壁には、新聞記事の切り抜きを張り付けた「NIE通信」。これは週刊だ。また「新城市に関する記事」「国語に関する記事」の分類で、たくさんの切り抜きがピンで留めてある。
 新城・千郷中の校内は至るところに新聞がある。切り抜きがある。
 生活する地域を知り、愛着を持つようになる。そして新聞を仲立ちにして仲間たちで意見を出し合い、相手の意見に耳を傾け、自分の意見をまとめ、発表する。
 そうした習慣がより大きな社会、市外や県外、また国の動き、世界の動きに目を向けるようにしていく―。
 「新聞を読むようになって、本も読むようになった」
 千郷中はNIEの、また新聞のチカラを改めて教えられる中学校でもある。

新聞を読む児童は学力高い

 文科省の「全国学力・学習状況調査」によると、「新聞をほぼ毎日読んでいる」児童は「ほとんど、または、まったく読まない」児童と比べ、小学6年の国語と算数の成績が群を抜いて高くなっている。
 「新聞を読むことで、文章を読み解き、問いを正確に理解する力がつく。算数の力も上がっている」と分析されている。
 新聞の活用は各地で活発になっている。
 豊橋市東部の東陵地区市民館。新聞教育研究に取り組む教師が小学3年以上の児童と保護者を対象に「新聞スクラップ教室」を開いている。これまでに30数回開催。「毎回盛況だ」という。
 毎日の生活空間である地元地域だけでなく、社会の動きへの関心を高め、子どもたちに与える「学習効果」、つまり「新聞のチカラ」への期待の静かな進行といえよう。

 きょう3日から、名古屋市内で「第22回NIE全国大会」が開かれる。3、4日の2日間の予定で記念講演会や座談会、県内の小・中・高校の実践発表や公開授業が行われる。
 2日目の4日午前11時から、千郷中1年C組が公開授業「わたしたちがつくる新城~新聞記事を利用した総合的な学習の時間の展開」、また豊橋市植田小学校の守田みずも教諭の実践発表「自己肯定感を培う特別支援学級でのNIE」が行われる。
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