豊橋市自然史博物館が開館30周年

2018/05/03 00:01(公開)
腰骨化石を慎重に触る児童ら=同市自然史博物館で
 日本有数の充実した常設エリアを誇る豊橋市自然史博物館が開館30周年を迎え、2日、館内で記念式典が開かれた。関係者ら約300人が節目を祝い、初公開された草食恐竜エドモントサウルスの腰骨を触る貴重な体験をした。
 同館は1988(昭和63)年5月1日、米国デンバー自然史博物館からエドモントサウルスの実物化石を購入したことをきっかけに開館。当時は「ハッシーワールド」の愛称で親しまれ、オープンには徹夜組も出るほど話題を集めた。実物化石をメインに多くの恐竜模型を展示、生物の進化や生命の神秘について楽しく学べる施設として、これまでに1400万人以上が訪れた人気スポットとなっている。
 式典では、佐原光一市長が「この記念イヤーをきっかけに、多くのことを学んでもらい、かけがえのないたった一つの地球、たくさんの歴史の末に私たちが幸せに生きているんだと実感してもらいたい」とあいさつ。その後、同市立二川、二川南両小学校の6年生が「ハッピーバースデー」と歌い、クラッカーで“30歳”を祝った。
 周年を祝う目玉の腰骨化石は、米国サウスダコタ州の6700万年前の地層から掘り出した時以来、「2回目の目覚め」と松岡敬二館長。保管されていた木箱は、佐原市長と、名前に恐竜の意味もある二川小の伊藤大夏(だいな)君(11)ら児童の代表が開封し、30年以上ぶりに姿を現した。
 腰骨化石はこの日限定で触ることができ、式典参加者が長さ1㍍ほどの化石を肌で感じていた。二川小6年の西川優生君(11)と土屋幸太君(12)は「人間の骨みたい」「ざらざらしていて面白い」と興味津々だった。
 館内では27日まで、腰骨化石を展示するほか、刻々と失われる自然資料を記録・保存し、資料を教育に生かしてきた同館の30年の歩みをポスターや写真などで振り返る企画展も開催。エントランスで2007年度まで来館者を“威圧的”に迎えていた肉食恐竜ティラノサウルスの動く模型も、頭部が久しぶりにお目見えしている。
(飯塚雪)
大勢の子どもたちがつめかけたオープン当日の様子(1988年5月2日付の東愛知新聞から)
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