農業用井戸水を飲料水に 豊橋大崎町の取り組み

2018/11/24 00:01(公開)
給水設備から水を入れる住民たち=豊橋市大崎町で
 災害時など有事の際の飲料水を確保しようと、豊橋市大崎町自治会が、同町南出口にある農業用の井戸水を活用した給水設備を整えた。井戸水が水質調査で飲み水として利用できることから備え、23日には住民らが給水活動訓練を実施した。
 豊橋南部土地改良区大崎支所近くに農業用ため池があり、20年前ほどから井戸もある。農業用の水を供給している豊川用水が渇水時、井戸の水を使っている。
 井戸水は洗濯、トイレなど生活用にも使用できるが、水質を市保健所で調べたところ、飲めることが判明。住民らは「せっかくの水を生かそう」と考えた。
 自治会は、井戸水の送水管の切替バルブや送水用ホース、蛇口10個がある給水設備などを整備し、飲み水として利用できるようにした。経費は34万円。
 給水活動訓練には住民ら約60人が参加し、佐原光一市長も見学した。給水設備では、蛇口から勢いよく出る水を住民たちがペットボトル、やかんなどに入れた。
 井戸から水をくみ上げるには電力が必要で、自治会は今後、停電時の備えを検討。発電機を借りられる仕組み、配電盤の改良などを考える。
 大崎町自治会は約500世帯。泊純一会長(66)は「水質が良いと分かり、住民の間で活用の声が上がっていた。非常時に誰でも使えるようにして、訓練も年1回ぐらい行いたい」と話している。
(中村晋也)
続きを読む

購読残数: / 本

この記事は登録会員限定です
この記事は有料購読者限定記事です。
別途お申し込みをお勧めします。
最新記事

日付で探す

虹の森 蒲郡信用金庫 藤城建設 光生会 住まいLOVE不動産 さわらび会
158商品のおすすめドッグフードを比較 hadato 肌を知る。キレイが分かる。 全国郷土紙連合 穂の国