新城の鮎滝で「笠網漁」

2019/06/03 00:00(公開)
網をのばしてアユを捕る保存会員ら=新城市出沢の鮎滝で
網をのばしてアユを捕る保存会員ら=新城市出沢の鮎滝で
 新城市出沢(すざわ)を流れる寒狭川(豊川)の鮎滝で、川をさかのぼって飛び跳ねるアユを網で捕まえる「笠網漁」が始まった。
 地元住民でつくる出沢鮎滝保存会が毎年6月から9月末まで、天候の良い日を中心に、連日交代で漁を行う。長さ4㍍の竹網を滝壺にのばし、水しぶきとともに飛び跳ねたアユをすくい捕る。激しい流れに網が流されないようにアユが飛ぶ場所に網を差し出している。現在は約13-15㌢ほどのアユが捕れるいう。
 漁は江戸時代の領主が飢えにあえぐ地元住民らを救うため、許可したのが始まりとされる。網の代わりに被り笠を使ったことから「笠網漁」と呼ばれるようになった。
 2日には保存会が鮎滝祭りを開き、会員らで豊漁と無事故を祈願した。
 保存会によると昨年までの5年間で平均約3万6500匹、1日あたり約500匹が捕れたという。
(安藤聡)
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