蒲郡市海辺の文学館来館者40万人突破

　蒲郡市海辺の文学記念館が10日、来館者40万人を突破した。１９９７（平成９）年５月11日のオープン以来、22年目で達成。スタッフから40万人目となった兵庫県神戸市の浅井泰さん、杏子さん、瞬くんの親子に記念品が贈られた。
　記念館は大正から昭和にかけてあった料亭旅館「常磐館」の跡地にオープン。旅館は１９１２（明治45）年に繊維商社のタキヒョー５代目・滝信四郎氏が建設され、82年に取り壊されるまでに菊池寛や志賀直哉、谷崎潤一郎らがこの地を訪れたことを作品に取り入れた。現在は作家や文学作品を紹介している。
　２００１年からは「時手紙」サービスを開始。同館で書いて到着する時期を１カ月後から10年後まで指定して専用ポストに投かんするシステムで、これまで２万通以上を受け付けており、リピーターもいるという。
　浅井さんは旅行で蒲郡を訪れた。「友達の紹介で記念館に来ました。ニュースでよく来館の節目と見ていますが、まさか私たちがそうなるとは」と驚いていた。
（安藤聡）