豊橋技術科学大学は19日、亡くなった寺嶋一彦学長の後任の学長候補として、理事・副学長で学長代行の若原昭浩氏(62)=半導体工学=を選んだと発表した。任期は来年1月から2026年3月末まで。学内で記者会見した若原氏は「寺嶋学長が手掛けた事業を仕上げ、後任者への種まきもしたい」と述べた。
後任人事は学長選考・監察会議が7~8月に学内推薦などで候補者を3人に絞り、今月17日の選考会で過半数の117票を得た若原氏を後任候補と決めた。文部科学省の任命手続を経て1月1日付で就任する見通し。
若原氏は北海道出身で釧路工業高専から豊橋技科大へ編入し、後期博士課程まで学んだ。1997年助教授、2005年教授、18年副学長を経て22年から理事兼任、今年5月から寺嶋学長の急逝に伴い学長代行。
専攻分野では光通信技術と半導体集積回路の一体化を研究。学内では高度人材育成に携わり、文科省「21世紀COEプログラム」の企画推進を手掛けた。高専連携や大学の将来ビジョン策定などにも携わった。
豊橋技科大卒業生として初の学長となる。前任者を引き継ぐ形での就任となるため、2期目以降は白紙とした。若原氏は「まず寺嶋学長ができなかった事業の継続を優先し、補助金に依存しない大学運営や国際化などの課題解決へ向けた種まきの期間としたい」と述べた。
大学が強みとする半導体研究やデジタル分野での高度人材育成、ロボットやアグリテックなど有力分野での革新的な研究促進なども進めるという。
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愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。
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