田原市立衣笠小学校の児童らが25日、敷地内にある「栄巌(えいがん)古墳」再整備の総仕上げとして、石室跡への動線となる通路跡にテストピースを並べた。開校40周年事業の一つで、色とりどりにペイントされた円柱を飾り付け、現代風にお色直しを終えた。
直径約25㍍の円墳は南側から石室へ通じる約10㍍の動線がある。今夏に草木を刈るなど周辺を整えたのに続き、今回は児童336人がガーデニングなどに使うコンクリート製テストピースを動線に設置した。
石室へ続く約10㍍の動線にはパステルカラーでペイントしたり、好きなキャラクターや紋章などを描いたりした色とりどりの円柱が並んだ。
この円墳は6世紀半ばに完成したとされる古墳群の一つで、開校前の発掘調査で遺構などが発見された。渥美半島で最大級の石室には壁面の巨大な岩や三河湾付近の石灰岩があり、当時の有力者の墓とみられる。
6年生の佐藤絢斗さんは再整備について「身近にある古墳を学ぶいい機会だった。きれいに整ったのでうれしい」と述べた。
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愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。