生産者と消費者つなげる「農カード」

2020/09/16 00:01(公開)
農カードを持つ小川さん=田原市のおがわ農園で
 田原市中山町のトマト栽培と販売をする「おがわ農園」の小川浩康さん(30)は農業を盛り上げるため、生産者と消費者をつなぐアイテム「農カード」を独自で考案して作った。現在、全国71人の農家が参加している。生産者と消費者をつなげるユニークな取り組みだ。
 農業は、高齢化や仕事がきつい、などというネガティブなイメージがある。小川さんはそれを変えて、楽しく仕事をしていることを知ってもらい、農業に関心を持ってほしいと考えた。スーパーで生産者の笑顔が入ったカードを見れば、消費者は野菜に対する感謝の気持ちを持ち、食品ロスにもつながるのではないかと言う。
 小川さんが農カードを作ろうとしたきっかけは今年8月、青森県内の漁師たちが考えた「漁師カード」の存在を知ったことだ。SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で呼び掛けたところ、岐阜県の柿農家と北海道のトマト農家が共感、3人で相談し、作り始めた。同22日に募集を始めると、31日の締め切りまでに東京都、青森、秋田、長野、宮崎など各県の全国71人の農家が賛同した。
 カードには生産者の笑顔の写真の隣に「農業が繋ぐ、食の未来」と書かれている。さらに英語で「No Farmer’s No Life(農家のいない生活は存在しない)」とある。作った野菜の生産場所が分かるよう各県名と農園、畑を紹介した。デザインは柿農家が担当した。カードは2種類あり、緑が農家、青が農業を支える事業者だ。
 カードにすることで、コレクター要素も出てくる。ネット通販で買った時に同封されているほか、参加農家が開く農業体験をすると渡される。
 小川さんは「3人で71人をまとめているので今は大変ですが、最終的にスーパーなどで売られているカード付き菓子の農業版になって、もっと身近に感じてもらえばいいなと思います」と話した。
 小川さんのカードは収穫が始まっていないため今は手に入らないが、11月の出荷開始後、野菜と一緒に配る予定。「早く自分も参加したい」と笑顔を見せた。
【林大二朗】
カードを並べて日本地図を作ってみた
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