豊橋で中学3年生吹奏楽部員の演奏会

　新型コロナウイルスの影響で、ステージ演奏の機会を失った豊橋市の中学３年生に発表の場を提供する演奏会「Ｗｉｎｄ　ｃｏｎｃｅｒｔ　ｏｆ　ｔｈｅ　ｎｅｘｔ　ｇｅｎｅｒａｔｉｏｎ」が27日、穂の国とよはし芸術劇場プラットで開かれた。豊橋南ライオンズクラブ（石井伸治会長）と市の共同企画。７校から参加した32人が、中学部活動の集大成となる美しい音色を響かせた。
　コロナ禍で、吹奏楽の各種コンテストが軒並み中止に。そこで同ＬＣと市が「思い出を作って」と、豊橋吹奏楽団の小林建亮団長（吉田方中吹奏楽部顧問）らに協力を求め、演奏会を企画した。夏休み前に吹奏楽部のある17校に声を掛け、希望生徒が個々で練習を積んだほか、計４回の合同練習を経て本番を迎えた。
　この日はＮＨＫ連続テレビ小説「エール」にちなんだ「栄冠は君に輝く」「星影のエール」や、「テーマ・オブ・半沢直樹」「アルルの女より『メヌエット』」「紅蓮華」など多彩なジャンルの７曲と、アンコール曲「ＢＥＬＩＥＶＥ」を伸び伸び演奏、来場者から盛大な拍手を受けた。
　「生徒たちは今年度ステージに立つのは初めて。よい機会をいただいた」と小林団長。石井会長は「素晴らしい演奏で感動した。部活動を一生懸命やってきたことが伝わった」と生徒の頑張りをたたえた。そのうえで「演奏会ができたのは周囲の協力のお陰。皆さんも地域で困っている人がいたら優しく手を差し伸べられる大人になって」と呼び掛けた。
【田中博子】