豊川で28日、ドローンを使った災害時の映像伝送実証実験

2021/06/17 00:00(公開)
 「東三河ドローン・リバー構想推進協議会」は、ドローンを使った災害時の映像伝送実証実験を今月28日、豊川市内3カ所で実施する。「豊川市ドローン災害対応システム」の構築を目指す。
 協議会の災害対応研究会が実施する。市によると、現在でも市のドローンから、映像を受信することは可能だ。だが、南海トラフ地震などの発生時に、市単独で全市の被災状況をカバーするのは難しい。
 そこで、自衛隊や国の機関、民間が撮影した映像を、一元的に市で集約し、市の災害対策本部で活用できるシステムの構築を目指す。これによって、より正確な被災状況の把握と、素早い初動対応の実現が可能になる。また、映像を提供してくれた組織には、これらの映像を共有し、各機関での活動に役立ててもらう。
 今回はこのシステムづくりのための最初の実証実験。地震により、津波浸水被害や液状化現象が発生しているという想定で、豊川市防災センター屋上と、消防南分署、小坂井拠点避難地の3カ所からドローンを飛行させる。このうち小坂井では、測量などを手掛ける「トータルネットワーク」(豊橋市)のドローンが参加する。防災センターのドローンは望遠機能を使い、各地の拡大映像を撮影する。
 各ドローンの映像は、消防などで使用されている防災用総合伝送システム「DiCaster」で集約し、災害対策本部の6面マルチディスプレーで視聴する。今回は映像の集約までの実証実験。
 現在はドローンの飛行形態は「目視内での自動・自律飛行」(レベル2)だが、将来的には「有人地帯(第三者上空)での目視外飛行」(レベル4)での情報収集を目指すという。
【山田一晶】
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