豊橋市北山町の書道家浜野龍峰さん(64)が、ペルーで自身が主宰する社中展「樹人会書展~礎」を23日から2月16日まで開く。浜野さんをはじめ日本から12人、ペルーの日系人ら13人が出品する。南米で開くのは初めて。22日には講演会とデモンストレーションがある。
浜野さんは2010年にハワイで移住125周年記念展を開いたのを機に日系社会と縁ができ、活動が南米へ広がった。2014年から訪問が始まり、現地でワークショップや講演会、デモンストレーションをして書の文化を広げている。
初訪問したのはペルーで、浜野さんから書を学ぶグループも誕生した。研さんを積む中で作品を発表できるまでの力が付き、数年前から日本で展示をしている。今回は母国で作品を飾る機会ができた。
会場はリマにある「日秘文化会館」内のギャラリー。浜野さんは、ペルーに住む日系人が大切にしている「信頼」「感謝」「根気」など10の言葉と、諸行無常を伝える「方丈記」の全文を出す。
ペルーの日系人らは、手本を見て書く「臨書」作品を中心に展示する。また深沢進さんは、祖母の作った句「はるばると大海原を乗り越えてペルーの土地に鍬を打ち込む」を書いて出品する。
副題の「礎」は、書の基本「臨書」から取り組む姿と同時に、100年以上前に移住した日本人が礎を築き、ペルー社会で一定のステータスを作り上げてきたことから決めた。
浜野さんは「世界中でナショナリズムが台頭する中だからこそ、文化や考え方が違う人たちが手をたずさえていくことが大切な時代です。心を込めて文字を書くことが、相手の気持ちを思いやり、自分中心の考え方から脱却できると考えています。スマホで簡単に文字がタップできる時代だからこそ、書の大切さを伝えていきたい」と話す。
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1973年生まれ、豊川市出身。建設業界に勤務後、96年に入社。2022年から豊川市を担当している。趣味は美術館巡り。ポッドキャストでラジオを聞くのも好きで、さまざまな番組を楽しんでいる。
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