ドローンの映像を災害時に活用

2021/06/29 00:00(公開)
映像撮影のために上昇するドローン=豊川氏防災センターで
映像撮影のために上昇するドローン=豊川氏防災センターで
 「東三河ドローン・リバー構想推進協議会」は28日、豊川市内でドローンを使った映像伝送実証実験を実施した。
 協議会の災害対応研究会が開いた。災害時、消防や自衛隊などの公的機関に加え、民間が所有するドローンによる映像を集約し、いち早く被害実態を把握し、被災者支援や復興に役立てる。一方、市は集約したデータを公開し、各機関に役立ててもらう。
 今回はこのシステムづくりのための最初の実験で、映像の集約を試した。地震により、津波浸水被害や液状化現象が発生しているという想定で、豊川市防災センター屋上と、消防南分署、小坂井拠点避難地の3カ所からドローンを飛行させた。
 小坂井では、測量などを手掛ける「トータルネットワーク」(豊橋市)のドローンが参加した。また防災センターのドローンは望遠機能を使い、高度150㍍から豊川駅や豊川市民病院などを30倍のズームで映し出した。
 3機のドローンの映像と、操縦者のスマートフォンのカメラ映像は、消防などで使用されている防災用総合伝送システム「DiCaster」で集約し、災害対策本部のマルチディスプレーで映し出された。対策本部での操作によって、映像を拡大したり、端末のカメラをコントロールしたりできる。地図との重ね合わせも可能でより現場の様子を理解できる。
 一方、防災センターのドローン映像は何度か途切れるハプニングもあった。電波の状態などさまざまな理由が考えられるといい、今後の克服は課題としている。
 今回の実証実験は「目視内での自動・自律飛行」(レベル2)だが、将来的には「有人地帯(第三者上空)での目視外飛行」(レベル4)での情報収集を目指すという。
 竹本幸夫市長は「ドローンも映像システムも民間の協力が欠かせない。協議会を支援してほしい」と述べた。
【山田一晶】
一つの画面に集約された3機のドローンの画像
一つの画面に集約された3機のドローンの画像
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