豊橋美博がオリジナル缶バッチ販売 ウサギで知名度はね上がれ

2024/10/08 06:00(公開)
ミュージアムショップに登場したカプセルトレイ=豊橋市美術博物館で

 豊橋市美術博物館は、初となる「オリジナル缶バッジ」をカプセルトイで売り始めた。第1弾は彫刻家三沢厚彦氏の作品「ウサギ」。なぜ第1弾がこの「ウサギ」になったのかを岡田亘世館長に聞いた。

 

 2016年に増築・整備した北庭ラウンジから見える豊橋公園の森になじむシンボル的存在として18年に購入し、19年に設置された。以来、癒やしのスペースであるラウンジのチャームポイントとして子どもから大人まで親しまれている。

 作品購入をきっかけに三沢氏とのつながりもでき、21年7月には個展「ANIMALS 2021 in TOYOHASHI」を開催。ゾウやキリンなどなじみ深い動物からフェニックス、麒麟(きりん)などの空想動物まで、彫刻作品約130点が展示された。ワークショップやナイトミュージアムなど関連イベントも盛況だったという。

 ミュージアムショップで売っているグッズも同様で、これまでは作品紹介のカタログやポストカードなど、対象となる年齢層が高めのアイテムが多かった。そこで「缶バッジ」「ウサギ」となった。

 1回300円の大きいサイズ(直径約56㍉、300個限定)と、1回100円の小さいサイズ(直径約32㍉、200個限定)の各6種全12個が作られた。三沢氏からも好評だったという缶バッジ。先月20日のお披露目以降多くの人が買い求め、今月1日までに小さいサイズは完売した。

 「好評だったら続けていきたい」という缶バッジのアイデア。リニューアル後のスローガンは「つなぐミュージアム」。岡田館長は「子どもが見て楽しく、大人にとっても魅力あるものにしていく。これをきっかけに、気軽に来てもらえて親しまれる施設になっていきたい」と語った。

 

「ウサギ」が展示されている北庭ラウンジ

 第1弾採用のきっかけとなったのは、2月のリニューアルオープン後にあった市民意識調査。ここで、同館の知名度が10~20代の子ども・若者にとって「とりわけ低い」という結果が出た。

 その世代にPRするきっかけになるアイデアが求められ、20代の若手職員の発案で、オリジナル缶バッジを作ることになった。図柄を決める際、子どもにも親しまれている三沢氏の「ウサギ」に白羽の矢が立った。

 美術博物館所蔵物で主要なものと言えば、日本画がその一つに挙げられる。豊橋市ゆかりの中村正義氏や星野眞吾氏など郷土作家の作品を数多く所蔵している。ただ、社会的なテーマや実験的な作風のものが多く、子ども向けではなかった。

 ミュージアムショップで売っているグッズも同様で、これまでは作品紹介のカタログやポストカードなど、対象となる年齢層が高めのアイテムが多かった。そこで「缶バッジ」「ウサギ」となった。

 1回300円の大きいサイズ(直径約56㍉、300個限定)と、1回100円の小さいサイズ(直径約32㍉、200個限定)の各6種全12個が作られた。三沢氏からも好評だったという缶バッジ。先月20日のお披露目以降多くの人が買い求め、今月1日までに小さいサイズは完売した。

 「好評だったら続けていきたい」という缶バッジのアイデア。リニューアル後のスローガンは「つなぐミュージアム」。岡田館長は「子どもが見て楽しく、大人にとっても魅力あるものにしていく。これをきっかけに、気軽に来てもらえて親しまれる施設になっていきたい」と語った。

三沢氏の「ウサギ」が使われたオリジナル缶バッジ(提供)
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岸侑輝

 1988年生まれ。三重県津市出身。
 地元で数年間地域紙の記者を務めた後、某ゲーム会社で企画の仕事などを経験。新型コロナウイルス禍で紆余曲折あって豊橋市で再び地域紙の記者に。地域の人に地域の良いニュースを伝えたい。
 趣味は一口に言うとゲーム。著名なタイトルをすべて網羅しているわけではないが、コンシューマーはファミコン時代から「ドラゴンクエスト」などを親しんでいる。ジャンルは問わず、環境としてはオンライン、カード、ボード、テーブルトークなど手広くプレーしている。
 好きなものは甘いもの。犬派。写真は実家の猫。

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