表浜海岸のアカウミガメ上陸産卵調査

2021/11/16 00:00(公開)
豊橋市のアカウミガメ上陸と産卵の推移
豊橋市のアカウミガメ上陸と産卵の推移
 豊橋市は、市内の表浜海岸でのアカウミガメ上陸産卵調査について中間報告をまとめた。15日現在の上陸数と産卵数はともに過去最低水準。上陸数は大幅に減り、全国各地と似た傾向という。市では来月の調査員による最終報告を受け、対策協議会を通じて原因究明につなげたい考えだ。
 市の調査員11人が5月上旬から、東細谷町と城下町の区間約13・5㌔で調べた。
 15日までの上陸数は過去最低の16回、産卵数も8巣で最低だった1997年(7巣)と同水準に落ち込んだ。初産卵の確認は上陸と同じ6月15日で、例年より2週間以上遅かった。上陸数は15年度以降は7年連続で二桁に落ち込んでいる。
 海中や海岸に散乱するごみの影響や、深夜の立ち入りなどでウミガメが上陸を避けることなどが考えられる。市環境保全課では「直接の原因はまだ分からないが、全国的な傾向。気候変動に伴う海洋環境の変化も心配している」と説明する。
 産卵場所付近では車のタイヤ跡などがウミガメの上陸を妨げるとし、管理する県は2006年から海岸への車両乗入を規制している。保護調査活動も盛んになった。
 一方、市などによると深夜に海岸へ繰り出す人も一定数おり、住民らの連絡で市職員が駆け付けることもあるという。
 市では、調査員の最終報告をまとめた上で、学識者らでつくる市アカウミガメ保護対策協議会での検討も考えている。夏目智弘課長補佐は「全国的に減少傾向という点が気掛かりだ。今後も各地の動向を注視したい」と心配する。
【加藤広宣】
今年度初産卵の産卵巣=小島町の表浜海岸で(提供)
今年度初産卵の産卵巣=小島町の表浜海岸で(提供)
続きを読む

購読残数: / 本

この記事は登録会員限定です
この記事は有料購読者限定記事です。
別途お申し込みをお勧めします。
最新記事

日付で探す

藤城建設 蒲郡信用金庫 光生会 虹の森 さわらび会 住まいLOVE不動産
hadato 肌を知る。キレイが分かる。 豊橋法律事務所 ザ・スタイルディクショナリー 全国郷土紙連合 穂の国