渥美窯陶友会 豊橋で最後の作陶展

2021/12/10 00:00(公開)
力作が並ぶ会場=田園で
 渥美の土と松にこだわり、窯で30時間焼いて味のある作品を生んできた「渥美窯陶友会」。その最後の作陶展が、豊橋市馬見塚町のギャラリー茶房「田園」で開かれている。歴史ある「渥美古窯」を再現して制作に打ち込み、4度の東京展も成功させた。しかし、会員の高齢化や環境への配慮を考え、44年の活動に終止符を打つ。
 
 陶芸家の故江崎一生氏の勧めで、渥美古窯を再現した半地下式の窖窯(あながま)を作り、発足させた会。年3~4回、趣ある作品を焼き上げてきた。意欲的に活動する会員も年齢を重ね、若くて50代、上は90歳を越した。「土を運ぶ、まきを割るなど、陶芸は体力がいる」と会員。環境面からまき窯の使用も心配し、会の休止を決めた。
 会場では会員16人が、新作やお気に入りの作品を出品。皿やカップ、花器、壺やオブジェなど多彩な力作が並んだ。焼き締めや灰釉(はいぐすり)の魅力が生きる個性的な作品ばかり。雑器の即売コーナーも設けた。
 「会の活動は終わるが電気窯、ガス窯を持つ人もおり、今後もそれぞれ作陶は続ける」と出品者ら。「まき窯ならではの渋さが楽しめなくなるのは残念。最後なのでぜひ足を運んで」と来場を呼びかける。12日まで。
【田中博子】
窯から立ち上る炎(提供)
窯に並べられた器の数々(同)
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