ディスカバー農山漁村の宝に選出

2021/12/17 00:02(公開)
認定証を受けた石川社長㊧=豊橋市内で
認定証を受けた石川社長㊧=豊橋市内で
 農業、林業、水産業による地域活性化の優良事例を東海農政局が選ぶ今年度「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」のビジネス部門で豊橋市のアグリトリオが、個人部門で新城市の棚田「四谷千枚田」の保存活動に尽力する小山舜二さん(81)が選ばれた。16日に農政局関係者が選定証を手渡した。

ビジネス部門でアグリトリオ
 武蔵精密工業の子会社で農家向けの求人システムの開発運用をしている「アグリトリオ」は、農業と福祉をつなげ、障害者が適切な賃金をもらいながら働ける場所をつくったことが評価された。
 地元の農協や農家から出た規格外の菊などの花を活用して、障害者がアレンジメントフラワーを作る。この花を企業や個人に定期購入してもらう仕組みを今春に立ち上げた。
 約10人の雇用につながり、作業が早い人には時給で1500~1800円支払えるケースがある。さらに仕事が癒やしなり、働きがいにもなっており好循環を生む。
 石川浩之社長は「廃棄されていた花を活用するため、SDGs(持続可能な開発目標)にもつながる。障害者が無理せずできる仕事で適切な賃金を出せる。多くの皆さんが働けるよう、規模を拡大したい」と話した。

個人部門で小山さん
 小山さんは1991年から保全活動を始めた。棚田写真展の開催、都内の美術館へ写真を出展して知名度を高めた。自然豊かな景観と生物多様性を伝える観察会、稲作体験会、余剰米を提供して商品開発に協力するなどしてきた。今回は30年以上継続して実践していることが評価された。
 自ら会長を務める「鞍掛山麓千枚田保存会」は2019年度に農林水産省の「ディスカバー農山漁村の宝」のコミュニティ優良事例に選ばれた。
 新城市鳳来支所で東海農政局の佐藤和正地方参事官から選定証を受けた小山さんは「皆さんとともに30年歩んできた。協力してくれた住民や行政、企業関係者のおかげです」と喜んだ。
【安藤聡、竹下貴信】
選定証を持つ小山さん=新城市鳳来支所で
選定証を持つ小山さん=新城市鳳来支所で
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