鳳来山東照宮の神宝群が新城市有形文化財に

2022/03/07 00:02(公開)
市有形文化財に指定された神宝群の一つ「金榊」
市有形文化財に指定された神宝群の一つ「金榊」
 新城市教育委員会は、同市門谷の鳳来山東照宮が所蔵する神宝群を新たに市有形文化財に指定した。3日付。太刀など43点で、社殿建立と同時期の17世紀半ばに納められ、まとまって残されていることを評価した。
 43点の内訳は、神宝17点、本殿内の神宝12点、幣殿神具9点、他の神具2点、太刀袋2点、折り紙1点。装飾品や蒔(まき)絵に施された三葉葵紋や唐草文の表現技法が社殿創建期から伝来していることが貴重で歴史的価値が高いとされる。
 市教委と県文化材保護審議会が今年度、現地で宮殿と神宝群を調査していた。うち「東照権現像」(徳川家康像)を納めるために江戸初期に造られた「黒漆金銅装宮殿(くろうるしこんどうそうくうでん)」など7件が今年1月28日に県文化財に指定された。
 市指定となった神具の「金榊」は日輪と月輪の一対で構成される。台座天板の裏面には、「職在」の文字が施されており、「朝廷で出納実務にあたった平田職忠が確認したことを明記した意味合いにとれる」と判断した。
 鳳来山東照宮は、徳川3代将軍家光が祖父の家康をまつるために造営を計画した。1953年に本殿、拝殿、幣殿、中門、水屋、左右透塀が国の重要文化財に指定された。
 市教委によると、今回の指定で市内の文化財総数は273件(国14、県17、市221、国・登録21)で、市指定のうち工芸資料は7例目。
【安藤聡】
台座天板の裏に記された「職在」の字(提供)
台座天板の裏に記された「職在」の字(提供)
鳳来山東照宮
鳳来山東照宮
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