豊橋・三共食品がSDGsの取り組み

2022/06/30 00:02(公開)
農家から仕入れた野菜(いずれも提供)
農家から仕入れた野菜(いずれも提供)
廃棄野菜仕入れや残渣肥料化で食品ロス減

 調味料や乾燥野菜など加工食品製造販売「三共食品」(豊橋市老津町)は、年間約2260㌧の食品ロスの削減に貢献している。SDGs(持続可能な開発目標)につながる。
 見た目の問題で廃棄される野菜を仕入れるほか、加工の際に出た残渣(ざんさ)を肥料としてリサイクルし、食品ロスの削減に貢献する。
 2021年度でみると、白菜は600㌧のうち480㌧の、キャベツは300㌧のうち150㌧の廃棄予定のものを仕入れた。コンビニやスーパーで弁当や総菜に加工する際に出た野菜の芯も100㌧を購入した。仕入れは地元産にこだわり、白菜は8割、キャベツは5割が豊橋産だ。
 工場で出る残渣は1530㌧になる。食品リサイクル業者と連携し、肥料にして農家に再利用してもらう。仕入れの工夫と残渣のリサイクルで計2260㌧の食品ロスの削減につなげた。
 同社へ野菜を出荷している丸広中川商店社長の中川茂さんは「天候の影響や虫食いで見た目に問題がある農作物は市場に出荷しても値が付かず、泣く泣く廃棄していた。そのような農作物を積極的に購入していただき、とても助かっている」と感謝する。
 食品ロス以外でもSDGsに貢献する。21年3月から社員有志が毎月、表浜海岸で清掃活動しており、これまでに約1㌧のごみを回収。自然豊かな海を守っている。
 中村俊之社長は「世界共通の目標である『SDGs』の活動を通して、食品メーカーとして安心安全な製品の製造や環境保全に取り組んでいます。持続可能な社会の実現に向けて、これからも積極的に活動をしていきます」と話す。
 日本国内の食品ロスは年間612万㌧とされる。三共食品は食品メーカーとして課題解決に取り組む。
【竹下貴信】
残渣は肥料にして活用
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社員有志による表浜の清掃活動
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