コオニユリ2株が盗まれる 豊橋の葦毛湿原

2022/09/03 00:02(公開)
コオニユリが盗まれた葦毛湿原。盗掘跡には草がかぶせられていた=岩崎町で(提供)
コオニユリが盗まれた葦毛湿原。盗掘跡には草がかぶせられていた=岩崎町で(提供)
 豊橋市文化財センターは2日、市内の国天然記念物「葦毛湿原」(岩崎町)に生息するコオニユリ2株が盗掘されたと発表した。植生回復作業の途上にある植物が盗まれたことに、文化財センターでは「天然記念物での無断採取は違法」と警鐘を鳴らす。
 センターによると、現場は北西部の木道から約30㍍外れた場所で、職員が8月22日午前10時半頃に現場を訪れ、自生する3株のうち2株が掘り返されていることに気付いた。同月26日付で豊橋署に被害届を出した。
 盗まれた2株のうち1株は開花後に人工授粉もした。センターによると11日までに花は落ちており、盗掘跡から球根が目的だったとみている。
 コオニユリは日本全土で山裾の草原や湿地で自生。葦毛湿原では1990年代に絶滅、2013年以降の植生回復作業で17年に復活した。昨年は人工授粉も始め、今年は12株から30花を確認した。
 センターの岩原剛所長は「とるのは写真だけ、思い出のみ持ち帰ってほしい。希少種が絶えないよう見守って」と呼び掛ける。
【加藤広宣】
開花していたときのコオニユリ(同)
開花していたときのコオニユリ(同)
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