11月1日に開所 東栄町の新診療所と保健福祉センター

2022/09/17 00:02(公開)
11月1日の開所に向けて工事が進む「東栄ひだまりプラザ」=東栄町本郷で
 東栄町の新しい診療所と保健福祉センターが本郷町で11月1日に開所する。診療所は三輪地区から新築移転する。建物内に子育て支援センターを併設した複合施設になる。町は新たな町営巡回バスを走らせ乗り入れる。
 センターは、町立東栄小学校の北側で、木造一部鉄筋コンクリート造平屋建て1980平方㍍。敷地西側に診療所、東側に保健福祉センターと子育て支援センターが入る。工事費は約10億4000万円。
 町は東栄医療センター(旧東栄病院)での人工透析を、医療従事者の確保困難や経営の悪化、入院患者の減少を理由に2020年3月に中止した。老朽化した現在の建物を取り壊し、本郷へ新しいセンターの建設を計画したが、入院病床は設けないと決めた。
 これに伴い、町民有志が町長リコールを求め署名活動を展開した。昨年8月に出直し町長選挙があり、村上孝治町長が当選した。
 村上町長は「感無量です。医療と保健、福祉、介護が連携して町民の健康維持に努めたい」と語った。
 開所と同時に町は本郷、下田、中設楽地区を巡りセンターを通る「東栄まちなか線」を新設する。また設楽町、豊根村を結ぶ二つの路線も乗り入れる。
 一方、リコール運動に参加した西谷賢治さんは「医療崩壊を招いた経営責任を問われることなく、多くの資金を投入した複合施設建設は素直に喜べない。有効利用して最大限活動できるよう要望を続けたい」とコメントした。
【安藤聡】
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