チンパンジーの「チンタ」天国へ

2023/02/27 00:00(公開)
チンタ(昨年6月、提供)
 豊橋総合動植物公園(のんほいパーク)の雄のチンパンジー「チンタ」が死んだ。現在の大岩町に旧園が移って間もない1973年8月に来園しており、飼育歴は50年となっていた。
 園によると、チンタは最近まで元気な様子だったが25日朝に突然倒れ、そのまま息を引き取った。心疾患が原因とみられるが詳細な検査をして調べる。一昨年から不整脈の発作を起こすようになり、投薬治療を続けたほか、寒さの厳しい時期には室内で過ごさせるなど、体調管理に努めてきたという。
 これで園内のチンパンジーは雄3頭、雌3頭になった。国内では2021年末現在で、298頭が飼育されている。
 園はこの日からチンパンジー展示場前に献花台を設置した。
 チンパンジーは西アフリカから中央アフリカにかけての赤道付近にある熱帯雨林から疎開林に分布する。果物を中心に食べるが、昆虫や小型の鳥類、哺乳類も捕食することで知られる。20~100頭で集団を作る。生後8~11年で性成熟し、雄は生まれた群れにとどまるが、雌は別の群れに移動する。
 人間による生息地の破壊や生息環境の悪化、密猟、エボラ出血熱などの人との共通感染症などにより個体数が減少している。20万~30万頭が生息すると推定されている。ワシントン条約付属書Ⅰ掲載種。レッドリストの「危機種」。西亜種は「深刻な危機」に分類されている。
【山田一晶】
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