第50回衆院選は27日投開票された。東三河の愛知14区、15区はいずれも自民党前職の今枝宗一郎氏(40)と根本幸典氏(59)が制した。報道各社は投票終了の午後8時すぎに今枝氏と根本氏の当確を出した。2氏は5選。集まった支持者が当選を祝った。注目の比例東海ブロックの開票は翌未明まで続き、小選挙区で敗れた陣営、単独立候補の陣営がテレビの開票速報を見守った。
豊川市小坂井町の今枝宗一郎氏の事務所。テレビが早々と当選確実を報じると、支持者から大きな拍手が起きた。ただ、今枝氏の妻朋恵さん(44)が大動脈解離で午後4時過ぎに亡くなったため、バンザイや花束の贈呈を急きょ取りやめた。
今枝氏は豊川市民病院から事務所に駆け付けた。「皆さんの力で5度目の当選をさせていただきました。政治改革や党本部改革の推進、賃金アップ、教育の無償化、福祉の充実、子育て支援、インフラ整備に力を注いでいく」と決意を表明した。朋恵さんの死にも触れ、「天国で見守る妻のためにも、これまで以上に努力していく」と涙をこらえながら語った。
選挙戦は、愛知14区の自民系県議や市町村議、公明市議らが支援した。大票田の豊川市を中心に、北設楽郡から蒲郡市や幸田町まで、広い選挙区を精力的に巡った。
自民党の裏金問題については「本当に信頼できる当たり前の政治のために、まだまだ党本部改革が必要」と訴えてきた。また国道23号バイパス「名豊道路」の全線開通が今年度中の見通しになり前倒しできたことなどの実績をアピール。教育無償化と賃上げで暮らしを豊かにしていくと語り続けた。
根本幸典氏の支持者は、豊橋市柱四番町の結婚式場で待機した。テレビで当選確実が報じられると、集まった人々から大きな拍手が起こり、その後に姿を見せた根本氏とともにバンザイを繰り返した。
5人が立候補し、根本氏以外の2人が元職という有数の激戦区となった愛知15区。根本氏は今回、比例区に重複立候補せず、背水の陣を敷いた。その分、これまでにないほど「比例は公明」を呼び掛け、選挙協力で万全を期した。序盤で総決起集会が開けないトラブルもあったが、各地で集会を繰り返した。
有数の農業集積地である豊橋市と田原市を地盤とし、次の通常国会で本格審議される「食料・農業農・村基本法」の土台作りにも携わった。選挙戦では新型コロナ禍で需要が消滅した農業関係者へ向け収益確保策に汗を流した実績などを強調した。
さらに、地方に欠かせないインフラ関連では今年度着工した東名高速道路のスマートインターチェンジや、来年度完成予定の三河港田原臨海部の岸壁工事、渥美半島を含む広域防災などの実績も強調した。初当選から12年10カ月で取り組んだ実績を踏まえ、各地の集会や決起大会では「まだ道半ばだ。実現までやらせてほしい」と訴えた。
根本氏は「逆風の選挙戦で、すべての支持者の力で勝てた。選挙期間中は農業で地方を元気にする政策を訴え続けた。次の世代以降が安心して食べていけるよう、食の安全保障に取り組んできたが道半ばだ。絶対に仕上げて農家の期待に応えたい」と意気込んだ。
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