豊橋市文化財センターが吉田城シンポ

2023/09/24 00:02(公開)
吉田城の変遷と酒井忠次の人物像を紹介したシンポジウム=豊橋市公会堂で
構造的変遷と酒井忠次の功績語らう

 豊橋市文化財センターは23日、吉田城と酒井忠次に焦点を当てたシンポジウムを市公会堂で開いた。徳川平定後の重要拠点となった吉田城の構造的な変遷や、24年にわたり城を守った忠次の功績や人物像に触れた。
 愛知大学の山田邦明教授と東洋大学の柴裕之非常勤講師が忠次の人物像を読み解いた。
 領民をまとめ、武功も著しく、家康から全幅の信頼を寄せられた忠次に関する文献を基に山田教授は「まとめ上げた国衆は、やがて長篠の戦いでも威力を発揮した。領民同士の紛争解決では自ら裁定にも加わっていた」などと紹介した。
 NHK大河ドラマ「どうする家康」で時代考証を担う柴さんは「家康に代わる外交官としての能力に長けていた。ドラマでも接待で『えびすくい』を披露するなど気配りの人」と説いた。
 また、日本城郭協会理事の加藤理文さん、市文化財センターの寺井崇浩学芸員は吉田城跡の発掘資料や遺構などを基に構造的な変遷を解説した。築城時から忠次が入城する頃までは石垣がない土の城。攻め込む兵を抑える「横矢掛かり」と呼ばれる仕掛けなどがあったという。当初は三の丸の内側とみられ、現在の武道場などがある東側まで城の範囲を大きく広げたのは忠次だった。
 講師らは「これだけ大きな城を任され、家康が信頼を寄せた兄や叔父のような存在。徳川が有力大名として駆け上がる原動力となった」とたたえた。
【加藤広宣】
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