県教育委員会は、２０２５年４月に豊橋工科高校内に夜間中学校「県立とよはし中学校」を開設すると発表した。26年４月には豊田西、小牧、一宮の各高校内でも開設する。
　日本語指導が必要な外国にルーツを持つ人や不登校などの理由で中学校に十分に通えなかった人に対する日本語の基礎指導や義務教育段階の学び直しに対応する。夜間定時制高校は、外国にルーツを持つ生徒が多く通っており、夜間の学校運営のノウハウがあるため、夜間定時制高校に設置することになった。
　１学級10人程度を想定している。昼間の中学校と同様、原則３年間学ぶ。ただし、学習状況などに応じて、短縮や最長６年までの延長も可。
　１日の授業は、４時限（１時限は40分）。日課は午後５時頃から午後９時頃までで、学校ごとに設定する。小学校の授業の学び直しができる「学習状況に応じたコース」や「日本語指導に重点を置いたコース」から選択する。
　「とよはし中学校」の場合、24年夏頃に入学者説明会と体験入学を開催。同年秋から冬にかけて申し込みを受け付け、面談する。年度途中の入学も個別の事情に応じて受け入れる。
　一方、25年度から「フレキシブルスクール」を県立御津あおば高校などに開設する。他には佐屋、武豊、豊野の各高校に設ける。
　不登校経験のある生徒らが学びやすい学校となるよう「全日制」「昼間定時制」「通信制」の３課程を一つの学校内に置き、３課程間をフレキシブルに行き来して学べる。自分のペースで学べる「単位制」とし、学習ニーズに応じて他の課程への「転籍」や、他の課程の科目を履修する「併修」ができるようにする。
　佐屋は家庭科と農業科、他は普通科。昼間定時制は定員20人、通信制は40人。
【山田一晶】