卸業者ら産地訪問、実情を知り問題解決へ

2023/11/28 00:00(公開)
産地に足を運ぶ卸業者やバイヤーら=田原市内で
 田原市のJA愛知みなみは、野菜の価格動向の鍵を握る卸業者やバイヤーらを産地に迎え、コスト高に苦しむ農家の実情を紹介するイベント「産地招聘(しょうへい)」を開いた。
 互いに交流を深め、農家の現状への理解を促そうと、JA愛知みなみが今年1月に始めた。これまでブロッコリーやミニトマトなどを題材に計3回開いた。
 この日は、卸業者や仲卸、バイヤーら12人が参加。3チームに分かれ、順番に丸玉トマト、早生品種のファーストトマトのビニールハウスに足を運び、農家に実の付き方を尋ねたり、市場への出回り方や販売方法について意見交換したりした。
 JAによると、促成トマトの売価に占める経費率はこの20年で13%増。市内の農家は「肥料や燃料などのコストが増える一方、売り値は変わらない。利益が減り続けている」と頭を悩ませる。
 一方で、参加した横浜市内で仲卸をする40代男性は、野菜の価格帯について「物価が上がるのに給料が上がらないので、消費者は安くおいしい野菜を求める。野菜に限らず、日本全体の問題でどうにもできない」と苦しい胸の内を語った。
 県内の卸業者は「新型コロナウイルス禍で、農家の話を生で聞ける機会は減っていたので、いいことだ。農家に愛着が持てる」と話した。
 JA愛知みなみ青果販売課の鈴木智さんは「農家と中間業者との板挟みだが、両者が納得できる取引や理解ある卸売業者の発掘につなげたい」と意気込んだ。
【北川壱暉】
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