蒲郡市は、生命の海科学館を舞台に、仮想空間「メタバース」や次世代インターネット「ｗｅｂ３」技術を活用した実証実験を始めた。「楽しく、親しみを持って学ぶ（Ｆａｎ　ｔｏ　Ｌｅａｒｎ）」の実現を目指す。
　「市学習者デジタルコミュニティ推進協議会」による分散型社会構築事業。今年度の「県スマートシティモデル事業」に選定されている。
　ブロックチェーン技術を使って複製を不可能にする「ＮＦＴ（非代替性トークン）」などにより、科学館のコンテンツにデジタル上で触れる機会を増やす。そこから興味や関心を持つ人たちでコミュニティーをつくり、学びを深める。
　具体的には、生命の海科学館監修のメタバースで、古代生物などを学ぶ体験をする。インカクジラやカンブリア紀の化石などにいつでもどこでも触れられる。来年３月22日まで。メタバース上で、科学館学芸員による古代生物などに関するワークショップを開催する。化石の紹介やクイズなどがある。10日午後２～３時と、17日午前10時半～11時半。
　さらに、「デジタルファンコミュニティ」を、ＳＮＳツールを用いて実証実験する。参加者は、テキストメッセージによるチャット、音声通話、ビデオ通話、画面共有などが利用できる。
　このほか蒲郡市周辺の海洋ごみや廃材を使ったアート制作がある。作品は、３６０度スキャンしデジタル化することでＮＦＴとしてウェブ上で展示する。９日午後１時、科学館の実験工作室などで。科学館ホームページで予約受け付け中。定員20人。科学館でＮＦＴを獲得できるスタンプラリーもある。９～10日、17日、21日。
　詳細はプロジェクトのサイト＝ＱＲコード＝から。
【山田一晶】