豊橋技科大 博士人材の活躍へキャリア教育

2024/05/20 00:01(公開)
進学セミナー=豊橋技科大で
 豊橋技術科学大学は、理系学生に特化した人材サービス「ラボベース」(東京都港区、加茂倫明社長)と協力し、修士、博士課程の学生向けのキャリア教育を始めた。博士課程に進む学生数の落ち込みが課題となるなか、セミナーや面談などで学生一人ひとりの将来設計を支援し、産業界で活躍できる研究者を育てる。
 全国の修士学生の博士課程への進学率は2012年以降10%弱にとどまるなど、学生の確保が問題となっている。技科大でも、「博士に進むと就職で不利になる」「経済的な見通しが立ちづらい」など、将来への不安で進学を敬遠する学生もいる。そこで、今年4月に「産学共創キャリア教育センター」を設置。元リクルートの江﨑将人さんを副センター長に迎え、学部から博士後期課程までの一貫したキャリア教育体制をつくる。
 具体的には、学生との1対1の面談や、修士1年向けの「博士の過ごし方ガイダンス」、修士学生を対象にした相談会などがある。面談員は、ラボベースと提携しているメーカーの第一線で活躍する研究者らが務め、研究などで身についたスキルの確認や将来設計について話し合う。
 4月に修士学生向けに開いた「博士課程進学セミナー」では、ラボベースのスタッフが講師を務め、進学までに準備すべきことや、金銭的な支援制度、社会で求められていることなどを説明した。47人が参加し好評だったという。
 センターの江﨑さんは「キャリア設計を専門家と計画的に考えていくことで、学生の不安解消につながると思う。社会で活躍できる人材を育てていきたい」と期待する。
 文科省は3月26日に「博士人材活躍プラン~博士をとろう」を発表した。博士人材のキャリアパスの多様化や大学院改革、学生支援など44の施策で、博士課程の学生数を2018年比で3倍に増やしたいとしている。
【北川壱暉】
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