「豊橋鬼祭」黒鬼面を新調へ 安久美神戸神明社で奉告祭

2024/05/21 00:00(公開)
神事に臨む能面師の北沢さん=安久美神戸神明社で
 豊橋市八町通3の安久美神戸神明社で20日、来年2月の「豊橋鬼祭」(国指定民俗文化財)で新調する黒鬼面作りを始める「奉製開始奉告祭」があった。氏子らや能面師の北沢美白さんが無事の完成を祈った。2019年からの神面作りの最後の事業。
 新たな神面は奈良時代に発達した「乾漆造」で作る。麻布や和紙を漆で張り重ねたり、木粉を練った漆を表面に盛ったりする。興福寺の「阿修羅像」など仏像や伎楽面に用いた漆工法の一つ。
 神社によると、現存する黒鬼面は墨文字跡などから大正時代のものとみられ、鼻高(天狗)や赤鬼など他5種類の木製面と異なる紙張子製。今回は神社に残る古面(製造年代不詳)をより忠実に再現しようと、文化庁や県や市などの助言で考証を重ねたことで作業を1年延期した。
 この日は拝殿での奉告祭に続き、北沢さんが潔斎殿にこもって面型の木彫を開始。24日の作業終了後、京都市内の工房で仕上げに入る。
 黒鬼は神事の警護役とされ、最大の見せ場「赤鬼と天狗のからかい」を見守る。夏病みしないとの言い伝えから子どもの頭を撫でる風習が受け継がれている。
 平石雅康宮司は「他の面と製法が異なり、考証を経て作業に漕ぎつけられてうれしい」と感謝した。
【加藤広宣】
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