18年ぶりに蒲郡市が市民プール復活へ

2024/06/24 00:02(公開)
3エリアのプール拠点
西・東エリアに2施設新設で、いずれか一般利用可

 蒲郡市は今年度から、市民プールの再整備へ乗り出す方針を示した。利用開始は最短で2028年度を目指す。市内の「西エリア」「東エリア」の2拠点に学校水泳授業用の施設を新設し、いずれかを一般利用も可能な市民プールとする。蒲郡駅周辺の「中央エリア」は民間施設に委ねる。市民プールは老朽化に伴う10年度の廃止から18年ぶりの復活となる。
 21日の市議会文教委員会で明らかにした。西浦と形原地区などの西エリア、三谷や大塚地区などの東エリアでプールを新設する。中央エリアは民間のスポーツジムに水泳授業を委ねる。用地取得を除き、建設費は約10億5300万円を見込む。
 2拠点の新施設は22年度の市民アンケートなどを踏まえ、要望が多かった屋内温室プールとする。遊泳用と子ども用、健康増進の各プールを備え、付帯施設として観覧室や休憩スペースも検討する。水泳以外の施設は、運営事業者の考えも採り入れることで検討を進めるという。
 市によると各建設地は民有地なども含め4000~5000平方㍍。今年度中にも西エリアから優先的に用地取得を始め、25年度に事業手法の検討、27年度までの着工を目指す。
 市は少子化に伴う将来負担に備え、17年に施設の適正化を図る「公共施設マネジメント実施計画」を策定。一方、市民の健康増進を図るうえで市営プールの必要性も検討を重ねてきた。31年度までに学校プールの状況や市民プールの再整備を検討材料に盛り込んだ。
 旧市民プールは1975年に三谷町にオープン。25㍍コースのほか流水プールや滑り台などを備える市民のレジャー施設だった。一方、利用者減と老朽化で採算の見通しが立たず、2011年に廃止された。これに伴い13年度から市立中央小学校のプールを開放し、テーマパーク「ラグナシア」のプール利用を助成して夏休みのレジャー需要に応えた。
 東三河の市民プールを巡っては、豊川市が19年、豊橋市が21年に廃止した。新城市は07年に休止して、その後廃止。室内プールなどを持つ民間事業者に代替機能を委ねた。一方、市民プールがなかった田原市では新設に向けた計画も進んでいる。
 文教委員会での質疑では、供用開始に伴うラグナシアの利用助成のあり方や交通手段の整備、建設費の積算根拠への懸念の声もあがった。市はいずれも今後の検討課題と答えた。
【林大二朗】
かつての蒲郡市民プール(1989年、市提供)
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