豊橋市中央図書館で「平和を求めて」展開幕

2024/07/14 00:02(公開)
子どもたちの戦争体験をテーマにした企画展=豊橋市中央図書館で
 子どもの目で見た太平洋戦争をテーマにした企画展「第7回平和を求めて とよはし」が13日、豊橋市中央図書館で始まった。国家総動員のもとで子どもも戦争に協力させられた時代背景を約200点の資料で紹介する。戦争経験者で作った体験集も展示し、8月には執筆者から体験談を聞く関連行事もある。9月1日まで。
 図書館と市教育委員会平和教育委員会主催。前身の企画展が1992年に始まり、2018年から現在名に改めた。
 当時の子どもは「少国民」と呼ばれた。兵士や軍需工場の労働者として国に尽くすことを美徳とする価値観を植え付けた。
 展示ケースには学童服などのほか、出征者を見送る際に振った小型国旗や、手ぬぐいに千個の玉結びと5銭硬貨を縫い付けた「千人針」が並んでいる。軍国少年の育成を目的とした少年誌や、すごろく、かるたなどには戦争を正当化し、美化する文句が躍るなど娯楽を通じた情報操作の跡も見て取れる。
 また、終戦時の国民学校初等科2年で、県立時習館高校の同級生有志で作った戦争体験集「あの日あの時」も展示。執筆者の5人に聴いた豊橋空襲や三河地震などの体験談をパネルに拡大して紹介している。
 8月3~4日は関連行事「子どものための平和の集い」も開く。4日午後1時半から「あの日あと時」に執筆した村田修一さんと吉田武司さんを迎えて学ぶ会を開き、当時の子どもが感じた戦争体験を披露する。このほか、豊川海軍工廠(こうしょう)の爆撃を取り上げた映画「早咲きの花」などの上映会も開く。
 問い合わせは中央図書館(0532・31・3131)へ。
【加藤広宣】
少国民を養成するために発行された雑誌
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