蒲郡の土砂崩れ 死者は夫婦と長男

2024/08/29 21:40(公開)
捜索が終了した土砂崩れ現場=蒲郡市竹谷町大久古で29日午前5時20分
 蒲郡市竹谷町大久古で27日夜に起きた土砂崩れで、29日未明までに行方不明だった男性2人が見つかったが、いずれも死亡していた。家族5人のうち、40代の姉妹を除く3人が死亡した。
 発生直後から、警察や消防、自衛隊、建設会社など延べ約360人が手作業や重機を使って救出を進め、29日未明まで救出活動を続けた。同日午前、市役所の災害対策本部会議で鈴木寿明市長と職員が3人に対し黙とうした。鈴木市長は「市内には多くの山や崖があることを心に刻み、二度と市民の命が失われることなく、守っていく決意です」と話した。
 市によると、市西部の山あいの場所で、現場の裏山はミカン畑になっている。今回の土砂崩れについては、国土交通省中部地方整備局が茨城県つくば市の国土技術政策総合研究所にドローンのデータなど送り、原因を究明する。中部地整局は28日、撮影した動画の一部をX(旧ツイッター)で公開している。市によると、推定30~40㍍の斜面が崩れたとみられる。
 周辺道路は通行止めで、土のうを積み上げるなどして早期復旧を目指している。29日午後2時半、鈴木市長は撤収する自衛隊を市役所で見送った。その後、現場に向かい復旧工事の様子を視察したほか、市職員から作業について説明を受けた。そのうえで取材に「対策本部はまだ解除できない」と述べた。
【林大二朗】
現場を視察する鈴木市長=午後2時半
土のうが積まれており、復旧を急ぐ
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