蒲郡市は18日、豊川市の産業廃棄物処分業「加山興業」と名古屋市の廃油処理リサイクル「ダイセキ」、総合物流「愛知海運」と連携し、使用済み紙おむつを再生利用する実証実験を始めた。
使用済み紙おむつは、子どものほか高齢者も使うことが増え、排出量が多くなっている。一般廃棄物に占める割合は、2030年までに約7%となるとされている。
紙おむつは排せつ物をはじめ、植物繊維「パルプ」やSAP(高吸収性ポリマー)、そのほかプラスチックなどから構成されており、再資源化が困難として、多くが焼却される。
市は、循環経済をまちづくりに取り入れた都市「サーキュラーシティ」を実現させるための施策を進めている。今回のプロジェクトで官民が連携し社会課題の解決や再資源、焼却炉の負担の軽減、二酸化炭素排出量の削減などを検証する。
実証実験は、蒲郡市柏原町の地域密着型複合施設「なごみの郷」から提供された使用済み紙おむつを、同市浜町の愛知海運蒲郡支店の敷地に運ぶ。専用の機械で汚れた紙おむつの洗浄と殺菌をした後、粉砕する。分別したプラスチックやパルプなどを回収し、段ボールなどにする。
加山興業はおむつの処理をはじめ、再資源化の利用可能性の模索や事業化に向けた検討などを担当。ダイセキは事業連携に関する可能性の模索する。
愛知海運蒲郡支店に鈴木寿明市長が訪れ、加山興業の加山順一郎社長が事業を説明した。鈴木市長は「今回の取り組みは社会を変えるチャレンジだと思う。大いに期待します」と話した。
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愛知県蒲郡市生まれ。2020年、地元蒲郡が好きで東愛知新聞社に入社。同年から蒲郡担当、市政や地域行事、文化など全般を取材。ドローンを使って東三河の名所を空撮したルポ「大二朗記者の空からの訪問」を不定期連載。これまで、三河大島や三河国分尼寺跡、日出の石門などを空撮してきた。ドローン技術向上のため、国家資格「一等無人航空機操縦士」を24年に取得。読者の皆さんが楽しんでもらえる記事と記憶に残る写真を掲載できるよう、日々、頑張っていきます。
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